あらすじ
東京の片隅で、一匹の猫と暮らす「おじいちゃん」佐野清司さん。前立腺がんを患った彼は、手術によって前立腺を摘出しました。
その後、離れて暮らしながらも自分を案じている息子家族、そして亡き妻と飼い猫に囲まれながら、検査による経過観察を受けつつ、穏やかな日常を過ごしていました。
しかし、手術から一年が経ったある日のこと。体の異変を機に、清司はある決断を迫られます。その先に、彼は何を「見つける」のでしょうか――。
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第1話「選択の始まり」
第2話「希望の選択」
第3話「再びの試練」
第4話「ホルモン療法の実際」
第5話「新たなる出会い」
第6話「ピアサポート」
第7話「再燃」
第8話「可能性の海」
第9話「セカンドオピニオン」
第10話「始まりと不安」
第11話「サイコオンコロジーの灯り」
第12話「そして人生はつづく」
登場人物
佐野 清司(さの せいじ)
本編の主人公。定年退職をして、猫のコタロウと一人暮らしをしている。趣味は昔の仕事仲間と行くゴルフ。いつもカッコつけているが、実は小心者。甘いものに目がない。3年前に前立腺がんを発症し、手術によって治療し、今は経過観察中。
ドクター
メディカルパペット劇場の案内人。腫瘍内科医。 清司の主治医で、劇場から清司のストーリーを紹介する。
佐野 昭太郎(さの しょうたろう)
清司の息子。大手IT会社勤務。清司とあまり折り合いがよくないが、陰では人一倍、父親のことを心配している。仕事柄、インターネットで情報を集めるのはお手の物。
佐野 真由美(さの まゆみ)
昭太郎の妻、結衣の母。2年前までアパレル関係の仕事に就いていたが、今は専業主婦。テレビドラマが大好き。
佐野 結衣(さの ゆい)
昭太郎の娘。清司にとっては目の中に入れても痛くない孫。おじいちゃんっ子。
佐野 静子(さの しずこ)
清司の妻。10年前に交通事故で亡くなっている。見栄を張りがちな清司をうまく支えてあげていた。コタロウを拾って来たのも彼女。
コタロウ(雑種)
清司の飼い猫。10年前に静子がひろってきた。今では清司のちょっとした癒やしになっている。
武中さん(たけなか)
清司の知り合い。清司と同じく前立腺がんにかかり、放射線治療、ホルモン療法を経験している。ピアサポートの活動に熱心。